戯曲1 第4回
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赤羽 「え、どういうことですか?」
大倉 「わかりません!」
馬場 「結局プールって…」
海堂 「わかりません!」
馬場以外の一同、なんとなく笑う。次第に爆笑。
馬場 「ちょっと!」
大倉 「(笑いつつ)なんですか」
馬場 「要するに、一体何がどうなったかわからないけど、なぜか、なぜか、プールの水が割れたんですよね?」
海堂 「そうなりますね」
馬場 「え、どうしてそんなに普通なの!?」
馬場、戸惑って、皆に時計を見るよう促す。
一同徐々に笑うのをやめ、時計を見、うなずき、馬場を見る。
また笑う。
馬場 「なぜ笑う!?」
海堂 「うーむ…どうしよう」
馬場 「またですか!」
海堂 「私は今日、どうしようと言ったのは初めてですよ!」
馬場 「あれそうでしたっ➖」
赤羽 「一回水抜いたらどうですか?」
海堂 「ダメです絶対間に合いません」
千倉 「水普通に継ぎ足すのは?」
大倉 「だめでした」
海堂 「試したのか」
大倉 「隠蔽工作です。(海堂に殴られる)でも磁石とかみたいにすーって。全然貯まんないんすよ」
海堂 「ほんとかあ?」
海堂、自ら確認するために退場してプールの方に行く。
赤羽 「クロールか背泳ぎならまだしもね、平泳ぎですからね、割れちゃってると泳ぎづらいだろうな」
千倉 「バタフライもあるでしょ!」
大倉 「そういう問題じゃないです。てか、そういう問題じゃないです」
赤羽、千倉、大倉が笑うので、
馬場 「だからどうしてそんなに普通なの!?」
千倉 「うちは三人目だからねえ…」
赤羽 「うちも二人目だから…ねえ」
千倉 「それに妊婦だもの…ねえ?」
赤羽 「うん、妊婦だもの」
大倉 「焦ってもいいことありませんよ」
馬場 「…夢で見たな」
千倉 「そもそも、キタジマコウスケって本物なんですか?」
赤羽 「え違うんですか?」
大倉 「なんでですか」
千倉 「だって…(横断幕を指差して)なんで片仮名なの?」
一同横断幕を見つめる。
(続く)
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大塚健太郎

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